この記事では以下の内容を書いています。
- 日焼けより重要なものを防ぐのが日焼け止め
- 日焼け止めを塗らないとこんな後悔が……
- 日焼け止めTIPS(選び方、SPFとPA、使う量、頻度、塗り方、室内でも必要?)
- 紫外線対策はWHOも勧めている
結論からお伝えすると、男性も日焼け止めは塗ったほうが間違いなくいいとです。しかも、夏だけでなく秋も冬も春も一年中、日焼け止めは塗ると考えていいでしょう。
男性の場合、「別に日焼けしたって気にならないよ?」と思う人もいそうですが、日焼け防止のためだけに日焼け止めを塗るわけではありません。
紫外線の害で肌の老化が進んでどんどん老け顔になっていくのをできるだけ食い止めたいと思うなら塗るべきです。今日が人生で一番若い日ですから、これまで日焼け止めを塗っていなかったという人はすぐに日焼け止めを買って明日からでも塗り始めましょう。
なお、紫外線には皮膚がんのリスクもありますが、日本にいる限りそこまでは気にしなくていいと思います。これはデータを見れば分かります。
前置きが少し長くなりましたが、はじめ日焼け止めの選び方や塗り方に関してまとめておきます。
この画像では顔しか載せてませんが、塗る箇所は日に当たるところです。顔は見た目の影響が大きいので、メインとして載せているだけです。
腕や首なども半袖を着る暑い時期なら塗った方がいいと思います。長袖の季節なら顔以外は塗る必要はないというか、むしろ塗らないほうがいいと思います。ビタミンDの産生があるからです。詳しくは続きを。
日焼け止めを塗らないとどうなるか?
極端な例にはなりますが、最初にインパクトあるこちらの写真を。
2012年に「NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE(NEJM)」に掲載された紫外線の影響を教えてくれる写真です。NEJMは世界で最も権威ある週刊総合医学雑誌の1つです。当然、合成でもAIが作った画像でもなく本当の写真です。
写真の人は28年にわたってトラックの運転をしていた69歳男性。車の窓(左ハンドルなので顔の左側が窓)から入ってくる日光を浴び続けた結果、紫外線の影響で顔の左右差がものすごいことになったようです。
顔の左のシワやたるみの多さは右と比べて全然違っています。
日光(紫外線)の影響で顔の見た目への影響がどれほどあるかよく分かる例だと思います。
紫外線の対策をしないと顔の老化が進むということが分かりますよね。もちろん、取り上げたのは特異な例ではありますが、紫外線の対策の重要度は分かると思います。
さらに紫外線は皮膚がんのリスクも高めます(日本だとそこまで大きく気にする必要はないと思いますが)。
加えて、紫外線は目にも悪影響を及ぼすことが分かっています(日焼け止めで目は守れませんので、この記事では肌についてフォーカスします)。
紫外線の害は後からやってくるのがやっかい
先ほどのトラック運転手の顔写真は紫外線の影響を分かりやすく伝えるために引用した極端な例ですから、あんな状態になりかねないから危険というのは言い過ぎな側面はあります。
それに、シワやたるみなどがあっても見た目の問題はあるとしても、痛みはないでしょうし日常生活に支障をきたすこともないと思います。
なので、日常生活での日焼け止めのメリットは老け顔になりにくくする側面が強いといって良さそうです。
日焼け止めには皮膚がんのリスク低減の効果はありますが、そこまで気にしなくていいと思います(この点は後述します)。また、紫外線は目の健康にも影響しますが、日焼け止めは関係ないのでこの記事では扱いません。
自分の見た目なんて気にしないということであれば、海水浴に行くとか登山に行くとかそういった場面だけ気をつけるだけでもいいでしょう。そうした紫外線が特に強いところに長時間いると、火傷みたいな状態になって痛くなりますので。
20代、30代前半では変化に気づけない
多くの男性が、若い頃から肌が蝕まれていっていることには気づいていないと思います。
30代中盤、アラフォー、40代になってきたあたりで
「あれ? 顔にシワ? シミ?」
「なんかくすんでるような……」
と変化に気づきます。
ですが、できてしまったシミやシワ、くすみが気になってきたとしても元には戻せないと認識しておく必要があります。
シミを事前に防ぐことを謳っている商品はありますが、ついたシミを落とすような商品はないといっていいのではと思います。もし、シミ取りの商品があったとしたら大ヒットしてるはずです。
元に戻せないとは書きましたが、美容皮膚科の力を借りれば改善は望めると思います。ただ、限界はあると思いますし、自由診療で費用は高額になります。
「シミやシワ、くすみなんて気にしない」は10年後も20年後も同じ考え?
なかには
「シワができようがシミができようが構わない」
「くすみや日焼けもまったく気にしない」
という人もいるとは思います。
それであれば、日頃から日焼け止めを塗らなくても日本にいる限りはそこまで大きなデメリットはないと思います。
20代の頃や30代前半くらいだと、あまり皮膚に変化がなくて影響を感じにくい点はやっかいです。自分では気づきにくいというのもあるでしょう。パートナーに言われてシワとかシミに気づくなんてこともあると思います。
30代後半、40代になってから「シミがある!?」とか「よく見たらシワが!?」とショックを受けても後悔先に立たずです。
だからといって、日焼け止めを普段から塗らずに40代、50代と歳を重ねた人であっても、今さら日焼け止めを塗っても意味はない……というわけではありません。今よりも悪くなるのをできるだけ防ぐためにも日焼け止めは塗ったほうがいいと言えます。
紫外線は皮膚がんにも関係しているが、気にする必要はある?
紫外線は肌の老化以外にも、皮膚がんや白内障などの病気にも関係しています。
「がん」という響きから恐さを感じるかもしれません。ですが、国立がん研究センターのページ※を見ると、そこまで大きく恐れる必要はなさそうに思います。
※アクセスするタイミングによっては更新されて数字が変わっているかもしれません。ただ、そこまで急激な変化があるとは思えないので問題はないものと思います。
日本における皮膚がんの罹患者数は年間で人口10万人当たりだと約20人です(2019年のデータ、男女差はほぼなし)。つまり、年間で日本人全体の0.02%が皮膚がんには罹患するということになります。
それを恐れて日焼け止めを塗らないと危ない! というのは心配しすぎな気はします。
ちなみに以下のグラフは国別の皮膚がんの罹患率です。
オーストラリアとニュージーランドが突出しています。皮膚がんの数は日本と比べるとものすごく多いです。
これは紫外線量が多く、白人の割合も多いためと考えられます。色白の肌は紫外線の影響を受けやすく、皮膚がんになりやすいと言われてます(反対にビタミンDの産生は効率が良い)。
紫外線は3種類あり、UV-AとUV-Bの対策をする
日焼け止めは紫外線から肌を守るものですので、まずは紫外線に関してもう少し詳しく。
紫外線は溶接などでも発生しますが、ほとんどの人が気にする必要はない環境で生活していると思います。
なので、注意するのは太陽光の紫外線ということになります(当然、夜間の紫外線対策は不要)。
紫外線(英語でUltraviolet Ray)には3種類あり、それぞれ波長の長い順にUV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)、UV-C(紫外線C波)と分類されます。
UV-Cはオゾン層などによって吸収され、地表までは到達しません(少なくとも今の日本では気にしなくていい)。
気にする必要がある紫外線はUV-AとUV-Bであり、それらから肌を守るのが日焼け止めです。
紫外線の種類 | 特徴 | 肌に及ぼす影響 | 人体のメリット |
---|---|---|---|
紫外線A波 | UV-A影響はUV-B、UV-Cより小さい あまり減衰せずに地表まで届く 曇り空でも弱まらない ガラスを通過するのは60〜70%程度※ | シワ、たるみの原因 皮膚がんのリスク 黒くなる(日焼け) | 特になし |
紫外線B波 | UV-B影響はUV-Aより大、UV-Cより小 減衰しながらも地表まで届く 曇り空だとだいぶ減る ガラスを通過するのは1〜2%※ | シミ、そばかすの原因 皮膚がんのリスク 赤くなる(炎症) | ビタミンDの産生 |
紫外線C波 | UV-C影響はUV-BとUV-Cより大きい 地表には届かない (溶接作業では発生) | – | – |
一般的に使われるガラス窓であれば、UV-Aは60〜70%くらいは突き抜けてきますが、UV-Bはわずか2%しか入ってこず、ほとんどガラスで止まってしまいます。
また、家であればカーテンもあるでしょうし、窓から離れればUV-Aの到達はさらに減ります。ということで、室内にいる限りはそこまで紫外線を気にしなくてもいいように思います。
なお、紫外線は目にも悪影響を与えますが、冒頭でも書いたとおりこの記事は日焼け止めの記事ということで、肌への影響を中心にしています。
※川西利昌, 魚再善, 永田宜久, 高塚革(1999)建築材料の紫外帯域反射 ・透過率に関する基礎的研究 日本建築学会計画系論文集 第525号, 21-26
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/64/525/64_KJ00004223481/_pdf の25ページ
年間の紫外線量はどう変化する?
日本での紫外線量は年間を通してどう変化するかはこちらのグラフが参考になると思います。
下記は1997年から2008年までの8月における紫外線量(正確にはUVインデックス)を視覚化した図です。
東北は札幌の値を目安に、関東近郊はつくばの値を目安に、関西や九州はつくばと那覇の間くらいと捉えておくとよさそうです。
紫外線にはビタミンD産生の効果があるのに日焼け止めを塗る?
UV-Bを浴びることで人間はビタミンDを生み出します。食事からもビタミンDは摂取できますので、その両方から我々はビタミンDを補給していることになります。
では、どのくらいの日光を浴びれば十分なのか? 結論からいうと、目安として3月の時点で15分も日光を浴びれば十分となります。
といっても、天気や時間帯、季節、着ている服装などいろんな条件があるのであくまで目安ではあります。
国立環境研究所から下記のグラフが発表されています。2020年3月3日(天気は晴れ)の茨城県つくば市で観測したデータを元に作られたグラフです。
国立環境研究所のページには以下の文言がありますから、紫外線量がさほど多くない3月でも昼に日光を15分も浴びれば、1日のビタミンDの必要量※が産生できるということになります。
日本時間12時の場合、スキンタイプType IIIの人なら半そでで7分、長そでで15分間の日光浴をすることで、約10μgのビタミンDを生成することができます。
https://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/79/10-11.html
なので、あえて日光浴をする必要はないと分かると思います。
顔はスキンケアとして日焼け止めを塗るとしても普通の格好で外を少し歩けば十分と言えそうです。
それでもビタミンD不足が騒がれることはあるので、食事でビタミンDを摂取するように注意したり、サプリメントを使ったりしてビタミンDを補給すればよさそうです。
日焼け止めを塗らずに紫外線を顔からも浴びるよりそのほうが害は少ないのでは? という考えです。
※成人の1日のビタミンD必要量は8.5μg(日本人の食事摂取基準(2020年版)より)
どんな日焼け止めを使えばいいのか? SPF、PAって何?
日焼け止めを塗ったほうがいいというのは分かったけど、たくさんあって何を選べばいいか分からないという人もいると思います。
そんなときは次の3つを目安にすればOKです。
日焼け止めを選ぶ基準は次の3つ。よくある乳液のようなタイプでOKです。
- SPF30以上
- PA+++以上
- ウォータープルーフ
アメリカ皮膚科学会の推奨ポイントをもとに皮膚科医の方が解説している基準です(参考:日焼け止めってどう選べばいいの?皮膚科専門医が解説)。
日焼け止めは一般的な乳液のようなものやジェル状のものでOKです。スプレータイプだとムラが出やすいです。
お勧めの日焼け止め
SPF30以上、PA++以上、ウォータープルーフという3つを満たす日焼け止めはいくらでもあるので、特にこれといったものはありません。
個人的には写真のKOSEのを使ってますが、値段が安かったという適当な理由なので、上記3点を満たしていれば何でもいいと思っています。以下はアマゾンのリンクです(Amazonアソシエイト)。
ただ、日焼け止めを塗ると肌に影響が出るという人もいますので、そうした人は要注意。
要注意と言われても対策のしようがないと思うので補足しておきます。
日焼け止めは、一般的に紫外線を反射させる成分(紫外線散乱材)と紫外線を吸収する成分(紫外線吸収剤)の2つを配合していて、後者の紫外線吸収剤はアレルギー反応を起こす人もいると言われています※。
「紫外線吸収剤フリー」や「ノンケミカルサンスクリーン」といった表記がある日焼け止めはその成分が入っていませんから、日焼け止めを塗ると肌に影響が出る人はそうした日焼け止めを選ぶことが推奨されています※。
紫外線散乱剤の例
酸化チタン
酸化亜鉛
紫外線吸収剤の例
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
メトキシケイヒ酸オクチル
パラメトキシ桂皮エチルヘキシル
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
エチルヘトキシルトリアゾン
ポリシリコーン-15
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
参考:花王 | 製品Q&A | 【成分・働き】紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の違いは?どうやって見分けることができるの?
※環境省発行の「紫外線環境保健マニュアル2020」P.33 参照
NGな日焼け止め
現時点での話にはなりますが、NGな日焼け止めとして挙げられるのは「飲む日焼け止め」です。
錠剤を飲むことで日焼け止めの効果があるというものですが、ほとんど意味がないということで皮膚科医の方がまとめてくださってます。
日焼け止めのSPFはUV-Bの防御力
日焼け止めに書かれているSPFとはなんなのかについてです。
SPFはSun Protection Factorの略でUV-Bの紫外線(紫外線B波)をどれだけ防げるかの指標です。
日焼け止めにSPF15とかSPF50+といったように整数の数字が書かれています。日本だとSPF50+が最強です(+がついているのは51以上を意味します)。
ちなみに、下記のグラフを見れば分かるとおり、SPFは30あれば、日焼け止めを塗った箇所に紫外線(UV-B)はほとんど到達しません(96.7%カット)。もちろん、そのうち効能は落ちてきますので、永遠に持つわけではないです。
J Clin Aesthet Dermatol. 2012 Sep;5(9):18-23.より
じゃあSPFは数字によって何が違うのかというと耐久力です。SPF50はSPF30に比べて約1.7倍分の量の紫外線を防げます。
つまり、SPF30の日焼け止めを塗った場合とSPF50の日焼け止めを塗った場合、ずっと同じ量の紫外線を浴びているならSPF50はSPF30は約1.7倍の時間持つということになります。
一方、SPF50の日焼け止めを塗って快晴の日に登山する場合と、SPF30の日焼け止めを塗って公園の日陰にいる場合とでは、同じ時間が経過したとしても浴びる紫外線の総量は違ってきます。
この場合、SPF30よりSPF50のほうが早く日焼け止めの効果が切れるかもしれません。
なので、SPFの数字が大きければ日焼け止めの持続時間が長くなるとは一概には言えないということになります。持続時間は浴びる紫外線の総量に依存します。
日焼け止めのPAはUV-Aの防御力
PAはProtection grade of UVAの略でUV-Aの紫外線を防ぐ指標。
日本独自の指標なので海外製品にはPAの表示はないです。+から++++までの4段階あります。+が多い方がトータルで見て防御力があります。
SPFと似たような方法で測定するので、指標の意味もSPFと似たようなものです。
ただ、数字ではなく+の数で表すので、同じ+の数でも幅は少し出てきます。
SPFやPAの強度と使用シーンの目安
日本化粧品工業会のサイトには上記の図があり、生活シーンに合わせてどの程度のSPFやPAの強度を目安にしたらいいか提示してくれています。
肌に問題がないようなら、いつでもSPF50+とPA++++でもいいとは思いますが、必要以上にSPFの数値やPAの+の数を求める必要はないというのは知っておいたほうがいいでしょう。
前述のとおり、SPF30以上であれば紫外線はほとんど100%近く防ぐ能力はあります(ずっと持つわけではなく、浴びる紫外線の総量が増えたり、手で触ったりして落ちてしまうことで防御力は落ちていきます)。
もし、日焼け止めを買おうと思ったけど、SPF30しか売ってない……という状況だったとしても、塗る頻度を上げればいいだけです。SPF30じゃたいして意味がないなんてことはありません。
日焼け止めの正しい使い方
では、どうやって日焼け止めを塗ればいいのか? まとめると上記の図のとおりです。
ここでは、より詳しく塗り方などを見ていきます。
日焼け止めのTIPS。
- 日焼け止めを塗るタイミング
- 日焼け止めを塗る場所
- 日焼け止めを塗る量
- 日焼け止めの塗り方
- 日焼け止めの落とし方
日焼け止めはいつ塗る? タイミングは?
日焼け止めを塗るタイミングは外出前です。季節も天気も関係なく塗ります。もちろん、夜の外出であれば、太陽は出ていませんから塗る必要はないです。
曇りや雨だとUV-Bは減衰して浴びる量は減るんですが、UV-Aはあまり減衰せずに降り注いでいます。天気がなんであれ日焼け止めは塗った方がいいです。夏でも冬でも雨でも曇りでも雪でも一年中、塗ります。
WHOによると外出の15分前には塗っておくのがいいようです。
Apply the sunscreen thickly and evenly to all exposed parts of your body 15 minutes before going outside.
Radiation: Protecting against skin cancer | WHO
ただ、あまり気にせず5分前でも1分前でもいいので、外出前に塗ればOKです。もちろん、15分より前でも構いません。
というのも、美容整形外科の院長によるブログにはこちらの記載があるからです。
日光を浴びる15分から30分前に日焼け止めを塗ることが推奨される根拠は、ひとえにSPFなど日焼け止めの効果の測定がその条件で行われているからだったのです。水分の影響を排除するため、時間をおいてから効果測定はスタートするのです。
〜中略〜
カナダ皮膚科学会の公式ジャーナルは、Twitterの皆様の憤りを晴らすように書いてくれています。「(15分から30分前に塗るべきという)推奨を支持するエビデンスはまったくない(a complete lack of evidence)」。その上で、実際上の日焼け止めを塗るタイミングとしては、日光に当たる前に塗ればよく、ただ、水を浴びるときは15~30分前がよいと結論づけています。
ついに決着!「日焼け止め30分前」問題 | 坂田院長ブログ | 2022年9月
日焼け止めを塗る場所
顔は年中いつでも。首や腕は夏場や登山など紫外線が強くなるときに。
冬なのに腕まで塗る必要はないというか塗らないほうがいいです。これはビタミンDに関する話のところで触れたとおりです。
日焼け止めを塗る頻度
汗をかいて顔をしっかり拭いた後など、明らかに日焼け止めが落ちたなと感じたら塗り直すのがベターです。
そうでなくても、日焼け止めを塗る頻度は2〜3時間おきが推奨されています(環境省の「紫外線環境保健マニュアル2020」P.36より)。
顔や腕などに手を触れたり、汗をかいて拭いたりするとで日焼け止めは落ちてしまいますからね。
ただ、出社したらずっと室内にいるような場合であれば、そこまで気にしなくてもいいように思います。
窓際にずっといてガラス越しではあっても、直射日光をずっと浴びているような場合は除きますが、ガラスやカーテン、ブライドなどがあれば紫外線の減衰は大きいからです。
1回で塗る日焼け止めの量は?
顔に日焼け止めを塗る場合、クリーム状の日焼け止めの場合はパールの粒2個分(直径約1cm※)、液状タイプは、1円硬貨(直径2cm)2枚分です。
軟膏薬を塗るようなイメージでいると「こんなに使うのか……!?」と思うかもしれませんが、SPFの測定のときに使う量がそのくらいなので、それに合わせています(つまり、紫外線をカットする度合いの検査でエビデンスが得られている量)。
※パールなどと言われて具体的に何cmかなんて分かる人は少ないのでは……と思うんですが、調べると0.8cmくらいが一般的らしいです。なので、1cmくらいとでも思えばいいかと思います。そこまで細かく気にする必要はないのでしょうけど。
日焼け止めの塗り方の注意点
日焼け止めを塗るときには肌に塗り込むようにしても意味はありません。表面に残るように適度な力加減で塗ります。
日焼け止めは肌の表面につけることで、紫外線を反射させたり吸収したりする成分によって肌を守っているからです。
顔の場合、額、鼻の上、両頬、アゴに分けて少しつけ、そこからまんべんなくていねいに塗り伸ばします。これをもう1回繰り返します。
日焼け止めの落とし方
塗った日焼け止めは家に帰ってきたらしっかり落としましょう。といっても、日焼け止めに何かしら注意書きでもない限り、入浴時に普通に洗顔すればOKです。
まとめ
ということで日焼け止めについてのまとめです。
男も日焼け止めは必須と考えましょう。見た目をまったく気にしないなら別に構わないとは思いますが、後からなんとかできないのが日焼けというか紫外線の害です。
気づいたら老け顔に……、同級生や同期と顔の老け度合いが違う……となっても、まず元には戻せません。
参考(WEB)
環境省による「紫外線環境保健マニュアル2020」
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf
WHO「Global Solar UV Index-A Practical Guide」
https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/42459/9241590076.pdf
国立がんセンターの資料「がんの統計2022」
https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/pdf/cancer_statistics_2022_fig_J.pdf
参考(本)
落合博子「美容常識の9割はウソ」PHP研究所(2019年)
https://amzn.to/3NuDUoa
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